ビジネスは、直接営業だけでは成立しない世の中になってきました。
特に2020年から色々と状況の変化が大きい中、コンテンツビジネスはネット上でのビジネス戦略が必須となります。
そこでこの記事では、これから起業される方に向けて「コンテンツビジネスモデル」とは何かを紹介します。
起業して成功するためのコンテンツビジネスモデルについて徹底解説していきますので、あなたのビジネスの参考になれば幸いです。
【この記事のポイント】
- コンテンツビジネスモデル(コンテンツマーケティング)とは?
- コンテンツマーケティングの事例
- コンテンツマーケティングの種類と活用法
コンテンツビジネスモデルとは?
コンテンツビジネスモデルとは、別名を「コンテンツマーケティング」といいます。
具体的には、ターゲットとするユーザーに高品質かつ良質な「コンテンツ」を提供するマーケティング手法のことで、潜在客を見込み客に育て、ファン層を育てるマーケティング手法を意味します。
【参考】
コンテンツビジネスモデル(コンテンツマーケティング):
コンテンツマーケティングとは、コンテンツを通じてユーザーに何かしらの価値を提供し、最終的には購入へ結びつける(マーケティング上の効果を得る)マーケティング方法である。
出典元:コンテンツマーケティング(weblio辞書)より一部抜粋
例えば、大手保険会社は自社オウンドメディアで「暮らしとマネーのコラム」を執筆しています。
病気や怪我になった場合に備え、どのくらいのお金が必要でどのような保険に加入をすると家族の健康や安心が守られるのか、といったお金と保険に関心がある方に向けて、情報発信を行っています。
こうしたコンテンツをつくることで、読者との間に「接点」が生まれるのです。
そんなコンテンツの中でも特に、この記事では次の種類のコンテンツビジネスモデルについて解説していきます。
【成功のためのコンテンツビジネスモデル】
- ブログサイトの運営
- 電子書籍の販売
- 動画配信(YouTubeなど)
- 収録およびライブ音声配信
- Webセミナーの開催
- オンラインサロンの運営
私たちの提供するコンテンツが、ユーザーにとって価値のある情報であればあるほど、読者はオウンドメディアに対し【信頼・親しみ・安心感・興味】といった感情や、ポジティブなイメージを持ってくれます。
また、ユニークな(オリジナリティの高い)コンテンツであれば、「再訪したい」と考えるユーザーは増えますし、アクティブなユーザーにもなれば、TwitterやInstagram、自身が運営するブログなどでコンテンツの情報を拡散・情報発信してくれます。
過去のビジネスモデルは、直接的営業によって顧客や取引先を開拓する必要がありました。
しかし現代では、SNSやWEBコンテンツというプラットフォームを使い「コンテンツマーケティング」を起点にビジネスを展開するのが、世界的にスタンダードになっています。
コンテンツビジネスモデルの成功例
ここで大手企業がどのようなコンテンツマーケティングを展開しているのか、その成功事例を3つ紹介します。
【コンテンツマーケティングの成功事例】
- 北欧、暮らしの道具店(株式会社クラシコム)
- くらしの良品研究所(株式会社良品計画)
- SUUMOタウン、SUUMOジャーナル(株式会社リクルート)
それではひとつずつ解説していきます。
1.北欧、暮らしの道具店(株式会社クラシコム)
北欧、暮らしの道具店(株式会社クラシコム)は、コンテンツマーケティング業界で「お手本」にされることが多い有名なWEBメディアです。
2019年末の時点で、月間PV数は1,500万を突破しており、Instagramのフォロワー数も86万人を超えています。
また、同サイトではコラムを月間100本、その他にもInstagramでの投稿、短編映画や魅力ある動画を自社で作成し、リピートユーザーの数を増やし続けています。
こうしたコンテンツの先には「北欧雑貨」を中心とした、雑貨や衣類などのECサイトがあり、年間売上は既に30億円を突破しています。
【参考リンク】
2.くらしの良品研究所(株式会社良品計画)
くらしの良品研究所は、無印良品でおなじみ、株式会社良品計画が運営するWEBメディアです。
無印良品の紹介だけでなく、日本や海外の「丁寧な暮らし方」やエシカル(環境保全や社会貢献配慮した生活、考え方)なライフスタイルを紹介し、国内外で多くのファンを獲得しています。
株式会社無印計画は、先の「くらしの良品研究所」以外にも、無印良品の家を中心としたコラム、(ぜんぶ無印良品で暮らしています)やユニークなコンテンツを制作しています。
もともとMUJIは「幸せにつながる生活価値の提供」をモットーとしていますが、これらのコンテンツが「無印良品」のブランディング戦略を効果的に進めている「好例」です。
3.SUUMOタウン、SUUMOジャーナル(株式会社リクルート)
SUUMOタウン、SUUMOジャーナル(株式会社リクルート)は、東京を中心とした都心エリアをはじめ、魅力ある地方の紹介、ライフスタイルに合わせた「住まい」や暮らし方を提案する、人気のWEBメディアです。
SUUMOタウン、SUUMOジャーナルがユニークなのは、実際に「住む人」が街の紹介やエリア紹介を行う記事を執筆している点です。
住む人の「リアルな声」が聞けるとあって、賃貸物件、一戸建てやマンション購入を希望するユーザーの間で人気があります。
このほかにも、住宅ローンの紹介、不動産購入で役立つ助成金や補助金制度、国の支援性などを紹介し、単身者からファミリー層まで、幅広い層の「ファン」を獲得しています。
起業して「コンテンツビジネス」で成功するためのポイント
コンテンツマーケティングには、「ビジネスの総合的能力」が問われます。
とはいえ、難しいことはありません。
ポイントさえ押さえておけば、はじめての方でもコンテンツビジネスで「大きな結果」が出せます。
ここでは、起業する方に向けて「コンテンツビジネス」で成功するためのポイントをまとめてみました。
【起業して成功するためのポイント】
- ターゲットを明確にする
- ユーザーが求める情報をリサーチする
- 人を集める(集客)
- 無料コンテンツを提供する
- 情報は鮮度が命、コンテンツはこまめに更新
ひとつずつ解説していきます。
1.ターゲットを明確にする
どのマーケティングにも共通しますが、コンテンツマーケティングではまず、「ターゲットを明確にする」必要があります。
どのような層をファン層にまで育てたいのか、ターゲットを細かくイメージしてみましょう。
ユーザーが求める情報をリサーチ
ターゲーっと像を明確にした後、ターゲット(ユーザー)が求める情報をリサーチします。
例えば、「ブログメディアをはじめたい」ユーザーに対して情報を提供するのであれば、
- ブログメディアとは何か
- ブログメディアの可能性
- ブログメディアを通じたマーケティング手法
- おすすめのブログメディア
- ブログメディア運営に必要なツール
- ブログメディアの注意点
など、提供すべきテーマが自然と見えてきます。
このようにユーザー目線でリサーチを行い、情報がある程度集まれば、どのようなコンテンツが必要なのか、ユーザー目線での「企画」が立てられます。
コンテンツの企画だけでなく、記事などを作成する際にも、上記の「リサーチの仕方」を参考にしてみてください。
3.人を集める(集客)
どんな良質なコンテンツを設けても、集客ができなければビジネスは成立しません。
実際にコンテンツビジネスの成功は、人を集める方法(=集客)にかかっています。
自社サイトやブログからの集客だけでなく、検索エンジンからの集客、WEB広告、ソーシャルメディア、外部サイトなど。
入口を多くし、効率よく集客をする必要があります。
WEB集客で必須のスキル「SEO対策」については下記の記事で詳しく解説しています。
無料コンテンツを提供する
フリーミアム(Freemium)という言葉を知っていますか?
フリーミアムとは基本的なコンテンツを無料で提供し、高度な機能やオプションは「課金」を行うビジネスモデルのことです。
iPhoneやAndroidなどのスマートフォンアプリ、PCの無料ツールなどをイメージすると「フリーミアム」の仕組みがより理解できるかと思います。
無料コンテンツを提供することは、コンテンツの告知、販売促進につながる重要なマーケティング手法です。
ツールやアプリなど提供できるコンテンツがあれば、有料だけでなく「無料枠」を設けるマーケティングに活用しましょう。
5.情報は鮮度が命、コンテンツはこまめに更新
コンテンツをリリースしたあとは、こまめに情報やコンテンツの更新をしましょう。
コラムの場合は、記事中のデーターを最新のものに置き換えたり、アプリなどの場合は使用されるOSやユーザーからのリクエストに応じてアップデートを行いましょう。
コンテンツビジネスにおいて「情報の鮮度」は重視されます。
またGoogleなどの検索エンジンも「情報の新しさ、信憑性」を重視しています。
コンテンツをつくったら放置するのではなく、ユーザーのニーズに応えて(コンテンツは)こまめに更新しましょう。
コンテンツマーケティングの種類
コンテンツビジネスモデル(コンテンツマーケティング)には次のような種類があります。
【コンテンツマーケティングの種類】
- 記事(コラム)、資料
- 映像、動画配信
- 音楽、音声配信
- アプリの配信
- 漫画コンテンツの配信
- ゲーム配信
- メールマガジン(メルマガ)配信
- ツール提供
この記事の前半でも「事例」紹介しましたが、企業は一つのコンテンツに限定せず、複数のコンテンツと自社メディアを組み合わせて、効果的にコンテンツマーケティングを進めています。
上記で紹介したコンテンツ提供の配信方法を具体的にすると、下記のようなモデルになります。
【コンテンツモデル】
- ブログコンテンツ
- 電子書籍の販売
- 動画配信(YouTubeなど)
- 音声配信
- Webセミナー
- オンラインサロン
- プロフサイト
- コンテンツを広げるためのマーケティング
コンテンツを広げるためのマーケティング
上記でWebコンテンツの種類を紹介しましたが、コンテンツビジネスを成功させるには、「広げるためのマーケティング戦略」が必要です。
マーケティングに使えるツール
具体的には、
- ブログ
- Webサイト
- プロフサイト
- 公式LINE
こうしたツールを使用し、コンテンツの情報を広げていきましょう。
ひとつずつ見ていきます。
Webサイト
Webサイトはブログメディアと並び、コンテンツを広げる「ハブ」として機能します。
Webサイトで新たなコンテンツの告知と絡め、自社製品やサービスの紹介を行うことで、マーケティングの効果(拡散のスピード)はより一層加速されます。
Webサイト内には、SNS(Twitter・Facebook・LINEなど)のほか、動画コンテンツ(YouTubeなど)、記事コンテンツ(コラム・リリース文)などを組み込み、複数のコンテンツをリンクさせましょう。
プロフサイト
プロフサイトとは、プロフィールサイトの略称で、別名を「モバイルサイト」と言います。
名前の通り、モバイル上で自己紹介文を作成するサービスのことで、利用者の大半は女性ユーザーでしめられています。
プロフサイトのメリットは、スマートフォンから気軽にアクセスできる「手軽さ」にあります。
企業がビジネスとして利用する場合は、プロフサイトへの広告出稿がメインですが、最近ではInstagramをプロフサイト代わりにするユーザーが増えていることから、Instagramへの広告出稿事例も増えています。
また、Instagramの場合インフルエンサーとのコラボによって「自社サイトへの誘導」を行うビジネスモデルも増えており、ビジネスの可能性は広がりを見せています。
Twitter(ツイッター)
Twitterは、拡散性の高さ、情報伝達のスピードを目当てに、ビジネスで活用されやすいツールのひとつです。
実際に大手企業は、公式アカウントを取得し、自社サービスや製品の紹介、オウンドメディアの告知に活用しています。
なお、Twitter公式サイトでも、企業や個人の「ブランド構築」法について解説しています。
あなたのコンテンツビジネスの拡散にぜひ活用してください。
Facebook(フェイスブック)
Facebookは 「実名登録」を原則としており、顔の見える相手同士で情報今日h¥優できる「安心感」があります。
また、Facebookでやり取りされる情報は、知り合いや親しい友人がメインであり、知り合いの中で、情報拡散されやすいというメリットがあります。
また、知り合いの間でも特に「一般に受け入れられやすい情報」は、ネットワークで全体に伝播されやすく、コンテンツビジネスの拡散においても大きな効果が期待できます。
Facebookを使ったビジネスの可能性、具体的な方法は、Facebook公式サイトがわかりやすく解説しています。
Instagram(インスタグラム)
Instagramはコンテンツマーケティングにおいて外すことのできない重要なツールのひとつです。
2018年の時点で月間アクティブユーザーは8億人を突破。Instagram上に掲載されるビジネスプロフィールの数は、2,500万件を超えています。
Instagramが他のSNSと異なるのは、「画像と動画」を通じてイメージを提供することです。
実際にInstagramを使っていると、魅力ある動画や美しい写真が次から次へとあらわれ、クリックをすると「企業プロモーションだった」というケースも珍しくありません。
また、Instagramは女性ユーザーからのエンゲージメント(成約率)が高く、自社コンテンツの告知はもちろん、女性向けサービスや商品の販売促進にも活用できます。
LinkedIn(リンクトイン)
LinkedInは、世界最大級の規模を誇るビジネス特化型SNSです。
LinkedInは、ビジネス上で関係のあるユーザーと繋がることができ、顧客開拓、新たなビジネスの提案、企業の採用情報や募集要項の掲載にも活用できます。
LinkedInもFacebookと似ている部分があり、知り合いからの情報発信、情報共有が伝播されやすい特徴があります。
LinkedInの使い方、ビジネスへの展開方法は、LinkedIn公式サイトでも解説されています。
Pinterest(ピンタレスト)
Pinterestとは、写真共有型のSNSです。
Instagram同様、写真や動画を使ってイメージを伝えることができますが、Instagramとの違いは「写真や動画はWeb上で集めてくる」という点です。
Instagramは自らが撮影した写真や動画がメインなのに対し、Pinterest ではWeb上で見つけた写真や動画を自らのアカウント(ボードと呼ばれるピンボード風の機能)に収集する点に違いがあります。
もちろんPinterest にも自社コンテンツの写真や動画をピンすることができ、Pinterest を活用したプロモーションも広く行われています。
LINE(ライン公式アカウント)
LINE(ライン)はメッセージや通話などの機能ばかりがクローズアップされていますが、ビジネスシーンにおいても欠かせないツールとなっています。
ライン公式アカウントは、LINEが提供するビジネス向けサービスの名称で、「日常に溶け込みながらユーザーと企業・店舗との接点を創出するサービス」をモットーにリリースが行われました。
例えば、LINEのアプリ上で「企業名」を検索すると、たくさんのLINE公式アカウントが表示されます。
企業キャンペーンでも、応募条件を「LINE公式アカウントの登録」としていたり、企業とユーザーの接点としてLINEのサービスが使われています。
2020年3月末の時点で、LINEの月間利用者数(国内)は8,400万人を突破。
公式ラインを使用することは、膨大なユーザーを自社コンテンツやサイトへ「送客」する結果に結びつきます。
気になる公式ラインの料金ですが、月額固定費は無料です。
無料メッセージ数1,000通を超える部分には課金がされますが、初期コストなしで導入できるのは、起業家にとって大きな魅力と言えるでしょう。
提供されている環境とSNSを活かして、作ったコンテンツを広めましょう。
コンテンツビジネスモデルの注意点
最後に、コンテンツビジネスモデルで注意したいポイントを3つまとめます。
【コンテンツビジネスモデルの注意点】
- SEOの結果が出るまでに時間がかかる
- 成果が見えにくい
- 定期的に更新する必要がある
コンテンツビジネスを「SEO」だけに頼った場合、結果が出るまでに時間がかかります。
ビジネスを加速かさせるには、ここまでに紹介したSNSなどを活用し、拡散・広げるための戦略を立てましょう。
なお、コンテンツビジネスは内容ややり方によっては、結果が出ているのか「成果が見えにくい」部分があります。
見える化するためには、SNSやGoogleアナリティクス機能を活用しましょう。
例えば、Googleアナリティクスを使用すれば、ユーザーの基本属性、ユーザーの流入元、ユーザーの動き、リアルタイムの利用状況、Webサイトの成果がデータ化されるので、コンテンツマーケティングの「成果」が見えてきます。
起業を成功させるコンテンツビジネスモデルのまとめ
ここまで、さまざまなコンテンツビジネス(コンテンツマーケティング)の事例、活用方法、種類を紹介してきましたが、Web上でのビジネスが主軸となった今、起業家には「コンテンツビジネスの基礎知識」が必須です。
この記事で紹介したコンテンツビジネスの仕組みを参考に、あなたのビジネスや商品・サービスを拡散、拡大させていってください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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